小沢代表、見事でした。
本日、民主党の小沢代表が、代表辞任の意志を表明しました。
記者会見の内容を見ました。
90%以上は、今回の一件が始まってから、私が、感じていた内容と一致していました。
会見内容は、見事と言うしかありませんでした。
野党は、与党が提出する法案に反対していれば良い、
これは、政権奪取の可能性がない共産党や、社民党には許される行動。
なぜなら、彼らは、政治責任をとる必要がないから。
さて、民主党は、参議院選挙での圧勝を契機に、 政策に責任をもつ野党となった。
自らが政権担当の一翼を担っているという意識と責任感をもって、政治にあたる必要があるから。
そういいう意味では、半分与党。
議会制民主主義の現場において、民主党にとって ベストの形は、
次の衆議院選挙で過半数を獲得することで、正式に単独与党の地位を奪取すること。
民主党の若き幹部は、その野望に燃えている。
しかし、事は、それほど容易ではないはず。
次回の衆議院選挙で、民主党は勝利できるのか?
実は、僕は、その点については悲観的です。
なにより、参議院選挙と衆議院選挙は違う。前者においては、お灸をすえる的な投票をしてみせた有権者が、政権交代に直結する後者の選挙で、同じ行動にでるのか?
さらに、なにより、衆議院選挙の場合は、与党自民党と、後発の民主党では、その基盤に大きな差がある。
民衆党としては、次回、衆議院選挙で負けた場合、参議院のでのパワーも弱くなる。 そうなれば、政権奪取の道は、再び、遠くなります。 それならば、100点を取れないなら、今回の政策協議、大連立により、70点でも良いから、政権を手にしようと考えるのは、通常の 危機管理能力を持つリーダーなら、当然考えることだと思う。それにより、少なくとも、参議院選挙で公約した提案は、いくつか実現できるわけです。
民主党の若き幹部は、おそらく、夏の勢いに乗って、そのまま衆議院選挙に勝利できると思っているのだろう。一方、小沢代表は、半分以上の確率で、過半数奪取は難しいと思っているのだろうと思う。
株式投資の世界に、
「頭と、シッポは、くれてやれ。」 という言葉がある。
最安値で買って、最高値で売れば、もちろん、最大利益を獲得することができる。
しかし、
一歩間違えば、売り時、買い時を逃すこともある。
万事、80%くらいで、事を進めよということだ。
まさに、今回の福田総理、小沢代表の判断において、軸足は、ここにあった。
国民への約束を実現するために、70点、80点を取りにいくか、
イチ か ゼロ かのギャンブルに出るために、政局にもっていくか。
今の日本にとって、どちらが現実的か、責任感のある政治行動か、
その判断は、明らかであるように思う。